植物としてのそば
そばの種類
そばは五穀以外の雑穀の一つとして、古くから重要な食糧として栽培されてきました。
そのそばはタデ科のそば属に属し、良く知られたそばとしては以下の三種類があります。
【栽培種】
普通そば
普通そばは日本のみならず、世界各国で栽培されている一年生草本です。
日本でもそば切りの原料として利用されているのは、この普通そばです。
ダッタンそば
中央アジア各地、インド北部、中国山岳地帯などで食用や飼料として古くから栽培されている一年生草本です。
そばに苦みがあるので「にがそば」とも言われ、ルチン含有量が普通そばの70から100倍多いため日本でも栽培されるようになりました。
また、種実の形が普通そばは三角稜形であるのに対し、ダッタンそばは稜は発達せず一見小麦の種実に良く似ており、花の色は薄緑色で、自家受粉であることなどの点で普通そばと異なっている。
【野生種】
宿根そば
ヒマラヤ高地からチベット、中国中南部に分布する多年生草本です。
別名「シャクチリそば(赤地利そば)」とも言われ、地下に肥大根があり、冬には地上部が枯れるが、春には萌芽し、若い茎葉を野菜や薬草として利用する地域もあります。
普通そばの植物としての特徴
そばの生育はとても早く、俗に「そばは75日」と言われ、播種から収穫までの期間が極めて短い。
このように生育期間は極めて短いのに、開花期間は25日にも及びます。
茎や葉の成長と共に花が下位節から順に上位節の花房にと咲き続け、結実していきます。(無限花序性)
このためここの実の成熟は不揃いで、稲のように一斉に成熟した実を収穫することは困難です。
また、そばの植物としての最大の特徴は花の構造です。
そばの花には、めしべ(柱頭)がおしべ(葯)より長い長柱花と、めしべがおしべより短い短柱花の二種類があります。
一個の植物体には一方の花のみを着け、自分の花粉では受精せず、結実する為には、短柱花の花粉が長柱花の柱頭に着くか、その逆が必要です。(他家受粉)
この受粉の橋渡しをするのが、ミツバチやイチモンジセセリなどの昆虫です。 |