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2018年北海道産地視察

投稿者:北東製粉株式会社

2018/08/21~2018/08/24

8月21日(火)

新得町農協

新得町農協の部長と 昨年のそばの品質や 今年の生育状況及び作付けなどを 意見交換する

 

新得町では 約300町歩の作付けがあり その内約9割がレラノカオリ・1割がボタン種を栽培している

 

また南富良野町では 平成27年度にそば専用の乾燥調整施設が完成し そばと小麦とのコンタミ問題の解消・収穫後のそばの受入体制が強化されたことと 経営所得安定対策の補助金交付単価が増加したことにより 前年より作付面積が1割強増え 約180町歩となっている

 

この道南地域では 6月中旬以降の長雨・日照不足により 例年より草丈が短く 雑草に負けてしまった畑も約3割程度有るが それ以外の畑は概ね良好で 今後の天候にも左右されるが 2俵/反当たりの収量は平均して見込まれる

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新得町農協そば専用施設

今迄は そばと小麦とで同じ乾燥調整施設を使用していたが 平成27年度に そば専用施設が新設され 小麦へのコンタミ問題が解消され より安心・安全なそばの生産地の確立を目指している

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南富良野 6月上旬に播種した畑

6月の日照不足の影響をあまり受けておらず あと10日後位には 収穫適期を迎える

約2.5表/反当たりは見込まれる

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6月の長雨と日照不足により ナタネの生育にそばが負けてしまい ナタネの黄色い花が目立ってしまっている畑

この様な畑が約3割程度散見され 全体の収量減少にどれくらい影響を及ぼすか 懸念される

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新得町 屈足地域の畑

例年より 日照不足の影響で草丈はやや短かいが このまま収穫時期に台風など風・雨の影響が無ければ 平年並みの収量が期待できる

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新得町 ボタン品種の畑

キタワセ種の原種となる品種で 草丈が高く 実が大きく 風味が良好だが 収穫時に脱粒し易い短所もある

生育状況は良好で 3俵/反当たりの収量が見込まれる

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8月22日(水)

道南地域

余市の集荷業者さんへ訪問し意見交換した後に 共和町・せたな町・黒松内・蘭越・倶知安のそば畑を視察

 

この道南地域も 播種時期である6月の雨による日照不足の影響を受けたものの 深刻な被害はさほど無く 平均して1.5俵~2俵弱/反当たりの収穫は 見込まれそう

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共和町

ニセコ連峰の海側に位置する共和町も 6月中旬からの長雨による日照不足の影響により 昨年よりは草丈が若干短く 生育状況は良好では無いものの さほど大きな被害は無く 1.5俵/反程度の収穫量は 確保できる見込み

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せたな町

緑肥やたい肥の施用による土作りや 圃場の透排水性の改善などにより 品質や生産性を向上させ環境に配慮した農業生産活動の推進を進めており その一環としてそばの栽培を行っている

昨年よりは 播種時期の日照不足と多雨により生育状況は良くないが 平均2俵/反当たりの収穫量は見込まれる

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黒松内

後志の南部に位置し 町土のほとんどが丘陵をなしており 緑地や河川の良好な自然に囲まれている
酪農も盛んで 牧草地の跡に そば・小麦・豆などの穀物類も 多く栽培している

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蘭越

後志の南西部に位置し 周囲をニセコ連峰等の山岳に囲まれた盆地を形成しており 町の中央を貫流する尻別川流域に広がる土地で その高台地帯や酪農の牧草後に そばを栽培している

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8月23日(木)

北ひびき農協

北ひびき農協では 乾燥調整施設を 5年前より増設し 一気に収穫されて運ばれて来る玄そばを滞りなく受け入れる体制が強化・整備されている

特に 穂発芽や異種穀粒などの選別には 注意を払っており 品質が安定している

 

今年の作付面積は 経営所得安定対策の交付単価の一昨年から増加したことにより 前年比100町歩増え 管内全体で900町歩となっている

 

今年は 播種・成長時期の6~7月中旬の一番重要な時期に 雨による日照不足・低温で生育不良となり 例年より草丈が短く 茎も細く分枝の少ないそばが目立つ

 

今後の天候にも左右されるが 前年比の7割程度の収穫量の見込み

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和寒 5月末播種

結実し始めている

日照不足により 草丈が例年より短いが 1.5俵/反の収穫は見込まれる

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和寒 6月上旬播種

丘陵地のこの畑は 低い場所は水がたまり易いため 水ヤケしているのがわかる

例年より1週間~10日生育が遅れ 収穫は9月に入ってからとなりそう

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剣淵 5月下旬播種

もうすぐ刈りとり

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剣淵 6月下旬播種

ちょうど花が満開で 遅い時期にまいた方が生育はやや良い

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長雨により アカザ(雑草)の目立つ畑

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20町歩近くある一面のそば畑だが 7月中旬までの長雨・日照不足で生育せず 草丈が短く分枝も少ない

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名寄・智恵文

本来の播種時期である6月中の長雨で 種をまけず 7月中旬に播種した牧草後の畑

 

現在 花が満開で 茎も太く分枝も多い

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7月中旬播種

牧草の後に播いた畑

この様に 遅い時期に播種した畑は 葉も大きく 茎が太く 生育状況は良好であったが 9月中旬以降に 順調に生育が進み 結実するかが 心配される

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音威子府・幌加内

道内でも 有数の品質の良いそばを 栽培する生産地

若い後継者が多く 今後も益々良質なそばの生産地として 期待される地域


やはり この地域も6月~7月中旬の播種・成長期に雨による日照不足と低温 その後の干ばつにより 悪い畑は雑草による被害が散見され 標準的な畑でも 例年の半分~1/3と 草丈が短く 茎が細い為 収穫量の減少が心配される

 

一方 7月に入ってから播種した畑は 名寄・智恵文と同様に茎も太く 分枝が多く 生育が良好である

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音威子府 7月中旬播種

遅まきの畑は 生育状況が良好であるが 収穫時期の早霜が 心配される

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6月中旬の通常時期に播種した畑は 雑草による被害がひどく そばの収穫は見込めない

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今年の標準的な そば畑

例年より草丈が短く 茎もほそく 分岐も少ない為 結実量も少ない

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例年より 草丈が短く 茎も細いため 分枝も少なく 結実も少ない様子で 収穫量が心配されます

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幌加内

長雨による日照不足により そばが生育せず

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雑草ばかりが目立ち 草丈も30㎝程度で かなり短い

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排水設備のしっかりした畑は 平年並みでは無いが 生育状況は良く 結実も良い状態がわかる

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奥:6月上旬播種した畑は 白く花が咲き 結実し始めている

 

手前:6月中旬播種した畑は 根付く前に長雨になり ほとんどそばが生育せず 雑草(緑)ばかりが目立つ

8月24日日(金)

美瑛・東神楽

 

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美瑛

今年 約220町歩のそば畑を管理している 太田さんを訪問

やはりこの地域も 播種から成長期にあたる6月中旬から7月中旬にかけて 雨による日照不足と低温により 昨年より草丈が短く実の付きもあまり良くない


肥料は鶏糞を使用している為か他地域よりは収穫量は見込めそうである
昨年は2.2俵/反であったが 今年は1.5俵/反を目標に下方修正している

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東神楽

東神楽管内では 約300町歩の そばを栽培している地域で 主に水田転作地域である

6月中旬から7月中旬の天候被害の影響を もろに受けた地域であった

昨年1.5俵/反の作柄であったが 今年は0.5俵/反以下の 作柄予想である

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